コーヒー探求ブログ

感動のコーヒーに出逢うために

初心者向け ハンドドリップの抽出回数はどのような影響をもたらすか

ハンドドリップの抽出作業を一度でする店と二度三度と分けて入れている店があります。今回はハンドドリップの抽出回数が味にどのような影響を与えるか検証していきたいと思います。

<使用する豆>

エチオピア グジ ウォッシュド

焙煎機   直火

焙煎時間  16分

煎り止め  2ハゼの前半

味の印象    深煎り レモンやマスカットの風味がある

      優しい酸がある

      甘い香りがある

      少し渋さを感じる

<使用する器具>

ドリッパー ハリオV60透過ドリッパー

フィルター ハリオV60ペーパーフィルター(茶)
サーバー IWAKI耐熱ガラスメジャーカップ
ドリップポット ユキワ ステンレスコーヒーポットM-5
カリタ クリーンカットミル
 
ハンドドリップの全体の時間は同じで、抽出作業を一度で終える場合と二度に分ける場合とに分けて検証していきます。
まずミルでコーヒー豆を挽きます。挽きの具合は中挽きより少し粗め。
電気ケトルで湯を沸かし、ドリップポットにうつし、温度計を挿し90度を確認し、抽出作業にはいります。
 
 <抽出作業一回>
20グラムのコーヒー豆を使用し、90度のお湯を20秒かけてゆっくりのの字で粉に注いでいき、15秒ほど待つ。そのあと本抽出に入り一回で最後まで注ぎ続け、全体で1分20秒かけて120CCとり、抽出を終了しました。
 
<抽出作業二回>
20グラムのコーヒー豆を使用し、90度のお湯を20秒かけてゆっくりのの字で粉に注いでいき、15秒ほど待つ。そのあと本抽出に入り、1回目を注ぐ。注ぎ終えると、5秒ほど待ち、二回目を注ぎ始める。全体で1分20秒かけて120CCとり、抽出を終了しました。
 
<結果>
今回使用した焙煎豆はエチオピア・グジのウォッシュドで、深煎りでもレモンやマスカット、ピーチなどのフルーティで柑橘系の酸を感じます。焙煎時間にもよりますが、二ハゼの前半ぐらいまで煎っても、苦味はほとんどなく、優しい酸を中心に少し甘みがあり、部屋中にレモンやグレープフルーツなどのフレッシュな香りが広がります。グラムを減らして、ライトなコーヒーとして作っても美味しいのですが、今回は20グラム使用し比較的コクを感じるコーヒーを作りました。
二杯を飲み比べてみて、結論から申し上げるとあまり大きな違いはなかったということになりました。少しだけ差があった部分を書いていきます。一回で抽出したものは、少し深みのあるコクがあり、甘みも感じます。二回に分けて抽出したものは、前者に比べ少しだけ軽めのコーヒーになり、香りに関しては後者の二回に分けたもののほうが感じられました。エチオピアウォッシュドの柑橘系の香りは、一瞬で部屋中を包むほど華やかな印象を感じます。微妙ではありますが、味や香りの違いはどこから生まれるのか考えていきます。抽出作業を二回に分けるものでは、一投目、二投目の間の5〜10秒ほどの待ち時間の間に1〜2センチほどコーヒーが上下します。この上下が何か大きな違いを生み出すかと思いましたが、二つのコーヒーを飲み比べてみてもあまり大きく違いはないのでコーヒーの粉の上下は味にあまり影響はないのかもしれません。二回に分けたものは味が少しだけ軽めになったのは、注いだ湯の量が、前者に比べ多くなったのではと考えられます。二回に分けたものの方が香りを感じたのは、おそらくハンドドリップの差ではなく、20グラムの焙煎豆の個体差じゃないかなと考えました。これらのことから、抽出を分けても分けなくてもあまり大きな違いはなく、そこまで気にしなくてもよいという結果になりました。今回は一定の速度で湯を注いでの検証でしたが、二回に分けるものは一投目ゆっくりで二投目湯量のスピードを上げたりと、他にも抽出の方法があります。このようなことも先々試していきたいです。もう少し違いがあるかと思っていましたが、今回差が少なかったこともあり、もう少しこのことを検証したので、また今後別のコーヒーで試してみようと思います。