大坊珈琲店のネルフィルターでハンドドリップしたコーヒー 初心者向け コーヒー 入れ方
先日、親しい知人から大坊珈琲店で使用されていたネルフィルターを譲り受けました。今回はこのネルフィルターを使用し、ハンドドリップしてできたコーヒーの特徴などを検証していきます。久しぶりの検証ですので、気を引き締めて取り組んでまいります。
<使用するコーヒー豆>
焙煎豆 イエメン
焙煎機 直火
焙煎時間 14分
煎り止め 2ハゼ前半 深煎り
味の印象 優しい苦味
柔らかい酸味
甘い香り
コク
スパイシーな香りと香味
ダークチョコレートのようなコクと苦味
湿布のような香りも微かにある
<使用する器具>
ドリッパー ハリオV60透過ドリッパー
フィルター ハリオV60ペーパーフィルター (茶)(白)
サーバー IWAKI耐熱ガラスメジャーカップ
ドリップポット ユキワ ステンレスコーヒーポット M-5
カリタ クリーンカットミル
大坊珈琲店のネルフィルターと、いつも使用しているハリオの円錐ドリッパーでハンドドリップしてできたコーヒーを、検証し特徴等をみていきます。
電気ケトルで湯を沸かし、ドリップポットにうつし、温度計を挿し90度を確認し、抽出作業にはいります。
<大坊珈琲のネルフィルターを使用>
20秒かけて湯を粉にのせていき、そのあと25秒待ちます。蒸らしが終わりましたら抽出に入っていきます。中心からのの字を描きながら、全体で1分20秒かけて120CCとり、抽出を終了します。
<ハリオ円錐ドリッパー使用>
上と同じようにハンドドリップしていきます。
<結果>
初めて大坊珈琲のネルフィルターを使用してみて、予想していたよりも珈琲が抽出されていくスピードが早いと感じました。ネルフィルターも各店様々ですが、このネルも独特で、ネルが鍋や羽釜のような形状をしています。その辺のことも踏まえてみていきます。
まずできあがった二つのコーヒーの液体の色をみてみます。ペーパーに比べ、ネルフィルターで作ったコーヒーのほうが淡い琥珀色をしています。蒸らしや抽出の時間などは同じですが、ネルフィルターがあきらかに薄い色になりました。
できあがった二つのコーヒーの香りを嗅いでみます。ネルフィルターのものに比べ、ペーパーフィルターのコーヒーのほうが甘い香りをより多く感じられます。
二つのコーヒーを飲み、どのような違いがあるかみていきます。ハリオのペーパーを使用したコーヒーは、コクや甘みを感じます。大坊珈琲店のネルフィルターで作ったコーヒーは、スッキリした印象で、このことは、水色や香りのこととも繋がるので、全体に薄めのコーヒーができたことがわかります。一般的に、ネルのほうがコクや甘みが出ると言われますが、なぜこのような結果が出たかを考えると、ネルとペーパーの違いよりも、形状の違いが大きな差を生み出していることがわかります。今回使用したネルフィルターは、鍋や、羽釜、半月といったような形状で、孤の傾斜がだいぶ緩やかです。更に私が譲り受けたネルフィルターが、サイズ大で、上から見ると表面積が広く、全体に粉が浅くフィルターに収まっています。この形状でいつもの抽出をすると、湯が粉にあまり触れない箇所がでてきたり、全体に浅いので粉に湯が多く触れずカップに入り、結果として少し薄まったコーヒーが作られるのでしょう。ハリオの円錐ドリッパーは、商品名の通り円錐で、このネルより1.5倍ほど、粉の高さが出ますので、このネルと同じ時間で作るとコクや甘みのあるコーヒーが作られます。使用したコーヒー豆が20グラムでしたので、50グラムほど使用すればまた違う結果が出ると思います。形状から、いつもの抽出だと少し薄くなるので、点滴抽出を生かす形状とも言えるかもしれません。
初めて大坊珈琲店のネルフィルターを使用しましたが、たくさんの気づきと興味深い結果に、よりコーヒーの面白さを感じることができました。点滴抽出など、今後も検証していきたいです。